番外編 奇跡の船 初代南極観測船『宗谷』
宗谷(そうや、巡視船としての船番号は PL107)は、数奇な運命をたどった日本の砕氷船である。
商船として建造され、日本海軍では特務艦、海上保安庁では灯台補給船、巡視船として服務した。現在は、巡視船としては唯一の保存船として博物館船となっており、現存する巡視船としては最も古い。日本における初代南極観測船であり、現存する数少ない(見方によっては唯一の)旧帝国海軍艦船でもある。現在でも船籍を有しており、月に1日ほど海上保安庁特殊救難隊の訓練施設として使用されている。
船名は北海道北部の宗谷岬と樺太の間にある宗谷海峡にちなんで名づけられた。後継船は若草、ふじ、PLH01そうや。
奇跡の船といわれる宗谷伝説
- 進水時はソ連商船。しかし大人の事情で日本に残る。
- 姉妹船3隻の内、なぜか宗谷のみ海軍籍に入る。
- 魚雷が直撃したと思ったら不発弾だった。
- 直後に駆けつけた二十八号駆潜艇と共同して魚雷を撃ってきた潜水艦を返り討ちにした。
- 不発だった魚雷を引き揚げ記念撮影をした後、ラバウルに凱旋。のちに最後の船長となる有安欽一と最初の出会う。
- 「ただの輸送艦だから大丈夫だろう」と思い、攻撃しようと宗谷に接近した航空機が逆に撃墜された。
- トラック島大空襲の時にはさすがの宗谷も小破。おまけに座礁して身動きが取れなくなり絶望的。
- ……と思ったら、翌日の朝には満潮によって何事もなかったかのように自然に離礁して浮いていた。
- 名前の由来になった宗谷海峡の手前で姉妹船の「天領丸」が沈没。
- 輸送船団の他の船は撃沈されているのに、なぜか宗谷だけ無事。
- 魚雷を撃たれても船体の下をすり抜けて外れる。
- 攻撃してきた潜水艦に対して爆雷で反撃して撃退。
- 阿武隈に乗れると喜んでたら宗谷に乗ることになった。
- 横須賀軍港が空襲された際、隣にいた戦艦「長門」が中破したにもかかわらず宗谷は無事。
- 戦後は復員輸送船に。宗谷の船内で引揚者が出産したことも。
- 1946年8月、民間の船舶運営会に移籍後、水路部が測量船として獲得するため活動を開始。海上保安庁設立後は保安庁が水路測量船として獲得を目指していたが色々あって、1950年4月燈台補給船になる。
- 日本各地の灯台守に物資を運び、付けられた愛称が「灯台の白姫」「海のサンタクロース」。
- 海上保安庁に所属する耐氷船が宗谷だけだったので、魔改造大改造されて南極観測船に。
- ここぞという時に南極の厚い流氷が緩む。
- 第一次南極観測時に「到達不可能」とされたプリンスハラルド海岸に見事到着。
- しかしこの船、この時点で建造から20年のおんぼろ船である。
- 第二次はさすがの宗谷もスクリューが折れ満身創痍に。樺太犬15頭を置き去りにしたため叩かれる。
- ところが第三次でタロとジロの2頭が生きていることが判明。一躍美談として語り継がれる。
- 南アフリカの偉い人に気にいられ、日本に宗谷型調査船の建造を依頼することになった。
- 第四次観測時、南極での氷海航行を確立する。
- 第四次観測終了後、1960年5月初めて海上保安庁の観閲式の観閲船をつとめる。
- その後1978年に退役するまで18年間、観閲式の観閲船をつとめることに。
- 第五次観測時、当時の南進の世界記録を更新。
- 1962年5月南極観測船としての任を解かれ、建造から24年にして北海道の巡視船に。
- 海上保安庁の模範船、旗船として規律のきびしさで有名になり、若手保安官に恐れられる。
- 巡視船りしりの勤務になってほっとしてたら二ヶ月後、宗谷勤務になった。
- 巡視船になった後16年間働き続け、1000人以上の人命救助を行った。
- 取材のため流氷調査に同行した芥川賞作家に海賊船をやろうと迫られる。
- 1965年南極での活躍を認められ、プリンスハラルド海岸の東海岸側が宗谷海岸と命名され世界共通の地名となる。
- 巡視船時代に、常陸宮正仁親王がご乗船。
- 巡視船を退役した時点で建造から40年の超老朽船。ちなみに、艦船の寿命は通常は20年前後である。
- さすがにガタがきていたので解体されかけたところを沢山の人々から嘆願され博物館船になる。
- 海上保安庁創立30周年記念観閲式の翌日の新聞の一面に太文字で宗谷モテモテと掲載された。
- 進水から70年以上経過しているのに未だ船籍を保有し、「船」として浮かんでいる。
日本国民の願いを南極へと導いた 昭和の奇跡
完成品で甦る「奇跡の船」。南極大陸接岸時(第一次観測)の宗谷を再現。
・曳航用の鎖を金属チェーンで再現。
・クレーンは手動で可動。
・ON/OFFスイッチにより船内のLEDが点灯。
※本体用:単3電池×2本使用(別売り)
・格納ハッチは開閉可能。内部にはヘリコプター2機を搭載可能。
・船体後部のセーフティネットをエッチングパーツで再現。
・スクリュープロペラと舵は手動で可動。
南極大陸接岸時の宗谷を徹底再現
・南極大陸接岸時のイメージでディスプレイ可能。
・ディスプレイスタンドには、照明位置の調節が可能な、
発光ギミック搭載のポールを設置。
※ディスプレイスタンド用:付属のACアダプター、
もしくは単3電池×4本使用(別売り)
・砕氷時再現もディスプレイで可能。
■商品仕様
・サイズ:
【本体】
全高約115mm、全幅約60mm、全長約335mm
【ディスプレイスタンド設置時】
全高約170mm、全幅約410mm、奥行約230mm
・スケール:1/250
・素材:PVC、ダイキャスト、ABS 等
■セット内容
・宗谷本体
・ディスプレイスタンド
・海面プレート
・氷海プレート(A、B)
・ネームプレート
・ピンセット
・ミニフィギュア(人)30体
・ミニフィギュア(犬)22体
・ドラム缶(大)1セット
・ドラム缶(小)10セット
・荷物(大)2セット
・荷物(小)4セット
・セスナ
・犬ぞり
・雪上車4台
・ヘリコプター2機
・ディスプレイスタンド用ACアダプター
■電池
・単3電池×6本(別売り)
奇跡を起こしたい!